選考概要
読み聞かせのプロ「聞かせ屋。けいたろう」さん全面協力のもと、子どもたちへの読み聞かせにぴったりな絵本を募った「第1回読み聞かせ絵本大賞」。
「絵本ひろば」の既存ユーザーに加え、郵送によるアナログ絵本での参加者も数多く、最終的なエントリー数は318作品となった。
一次選考では、聞かせ屋。けいたろうさんとアルファポリス編集部が画力や構図、ストーリーに加え、リズムや言葉遊びという観点からも作品を吟味。その結果、『しんかいたんけん ウィーンウィンごう』『またお姉ちゃんのんや』『すべりだい』『うりまる』『だいかぞく』の5作を最終選考作として選出した。
続く最終選考では、聞かせ屋。けいたろうさんが保育園に出向き、年少から年長の子どもたちと先生たちの前で読み聞かせを実施。
それぞれ異なる魅力を持った5作品とあって、子どもたちは終始楽しそうに耳を傾けていた。
その中でも、個性豊かなお婆ちゃんが登場し、「ひぃひぃひぃ…」の繰り返しも愉快な『だいかぞく』は突出した人気があり、読み終えた直後に「もういっかいよんで!」との声まであがった。
次いで『またお姉ちゃんのんや』も大変好評で、姉のおふるをいやがる女の子とお母さんとの関西弁のやりとりが笑いを誘い、最後まで飽きずに聞き入っていた。
この結果を受け、「第1回読み聞かせ絵本大賞」は、満場一致で『だいかぞく』に大賞を授与。『またお姉ちゃんのんや』を優秀賞に選出することとなった。
受賞作ならびに最終選考作それぞれに対し、聞かせ屋。けいたろうさんより講評をいただいた。
「絵本ひろば」の既存ユーザーに加え、郵送によるアナログ絵本での参加者も数多く、最終的なエントリー数は318作品となった。
一次選考では、聞かせ屋。けいたろうさんとアルファポリス編集部が画力や構図、ストーリーに加え、リズムや言葉遊びという観点からも作品を吟味。その結果、『しんかいたんけん ウィーンウィンごう』『またお姉ちゃんのんや』『すべりだい』『うりまる』『だいかぞく』の5作を最終選考作として選出した。
続く最終選考では、聞かせ屋。けいたろうさんが保育園に出向き、年少から年長の子どもたちと先生たちの前で読み聞かせを実施。
それぞれ異なる魅力を持った5作品とあって、子どもたちは終始楽しそうに耳を傾けていた。
その中でも、個性豊かなお婆ちゃんが登場し、「ひぃひぃひぃ…」の繰り返しも愉快な『だいかぞく』は突出した人気があり、読み終えた直後に「もういっかいよんで!」との声まであがった。
次いで『またお姉ちゃんのんや』も大変好評で、姉のおふるをいやがる女の子とお母さんとの関西弁のやりとりが笑いを誘い、最後まで飽きずに聞き入っていた。
この結果を受け、「第1回読み聞かせ絵本大賞」は、満場一致で『だいかぞく』に大賞を授与。『またお姉ちゃんのんや』を優秀賞に選出することとなった。
受賞作ならびに最終選考作それぞれに対し、聞かせ屋。けいたろうさんより講評をいただいた。
- ※
- 最終選考で編集部にて制作した読み聞かせ用の絵本につきましては、ご協力いただいた 「ピラミッドメソッド千葉保育園」様に寄贈させていただきました。
受賞作品
だいかぞく
冒頭から子ども達の心をバッチリ掴み、最後まで離さなかった作品です。
女性陣全員での料理作り~味見のページも子どもに人気でした。男性陣登場のタイミングも抜群。後半の展開や結末を更に練れば、当然のように本屋に並ぶ絵本だと思います。一つお伝えするならば、ペットのように描かれた動物達は、僕は不要だと思います。(この絵本では「人」に目を向けて欲しいことから)
初めて読んだ時から、子ども達の反応は素晴らしく、「だいかぞく、もういっかいよんで!」の声が相次ぎました。給食の時間でも「ひぃひぃひぃおばあちゃんが…」なんて話す子がいる程でした。
テーマも身近である証拠ですね。素晴らしかったです。
女性陣全員での料理作り~味見のページも子どもに人気でした。男性陣登場のタイミングも抜群。後半の展開や結末を更に練れば、当然のように本屋に並ぶ絵本だと思います。一つお伝えするならば、ペットのように描かれた動物達は、僕は不要だと思います。(この絵本では「人」に目を向けて欲しいことから)
初めて読んだ時から、子ども達の反応は素晴らしく、「だいかぞく、もういっかいよんで!」の声が相次ぎました。給食の時間でも「ひぃひぃひぃおばあちゃんが…」なんて話す子がいる程でした。
テーマも身近である証拠ですね。素晴らしかったです。
(聞かせ屋。けいたろう)
その他、一次選考通過作品
※エントリー受付順
しんかいたんけん ウィーンウィンごう
海の中の絵、色彩が子どもたちにも魅力的に映っていたようです。
そして彼らは「探検」というテーマに期待をして目を向けていました。
ただ、深海生物の腹の中に入ったという展開が大人には分かるのですが、肝心の子どもに伝わっていませんでした。結果として、期待通りの深海生物を見つけられなかった子ども達は、不完全燃焼でした。
実際に子ども達に読みながら作れば、まだまだ相当良くなると思います。
この絵のテイストを好む子どもも多いので、アッと驚く深海生物が見れる事を期待します。この絵本にはまだまだ伸びしろがありそうです。
そして彼らは「探検」というテーマに期待をして目を向けていました。
ただ、深海生物の腹の中に入ったという展開が大人には分かるのですが、肝心の子どもに伝わっていませんでした。結果として、期待通りの深海生物を見つけられなかった子ども達は、不完全燃焼でした。
実際に子ども達に読みながら作れば、まだまだ相当良くなると思います。
この絵のテイストを好む子どもも多いので、アッと驚く深海生物が見れる事を期待します。この絵本にはまだまだ伸びしろがありそうです。
(聞かせ屋。けいたろう)
すべりだい
テーマとアングル、着眼点が良かった作品です。
すべりだいを下から登る、自然物を転がし、それを下からのアングルで描く。
子どもの共感を呼ぶポイントが、しっかりおさえられていました。
シンプルな絵本として良いのですが、それにしても物足りないとも思います。
もっと色々なものを転がすのか、転がったものがどうにかなるのか、ものを転がす事と自分がすべる事がうまくつながるのか…更なる展開を求めます。
年少児がとても喜んでいましたし、そんな子どもの姿を日々見ている保育士の評判も良かったです。子どもに近い絵本を作れている証拠ですね!
すべりだいを下から登る、自然物を転がし、それを下からのアングルで描く。
子どもの共感を呼ぶポイントが、しっかりおさえられていました。
シンプルな絵本として良いのですが、それにしても物足りないとも思います。
もっと色々なものを転がすのか、転がったものがどうにかなるのか、ものを転がす事と自分がすべる事がうまくつながるのか…更なる展開を求めます。
年少児がとても喜んでいましたし、そんな子どもの姿を日々見ている保育士の評判も良かったです。子どもに近い絵本を作れている証拠ですね!
(聞かせ屋。けいたろう)
うりまる
表紙から主人公の魅力が溢れ、子どもの心を捉えていました。
ただ、刀の存在や技の内容、屋敷のからくりなど、幼児には理解しにくい部分が多く、子ども達の多くが付いていけていませんでした。
大人視点で見ると理にかなっていて面白いのですが、幼児に伝わるかというと、難しいところです。小学生であればもっと伝わるはずです。
戦いごっこが好きな年長男児を中心に支持を集め、最後まで「すいかのやつよんで!」との声があがっていました。
絵の上手さ、スイカ+忍者という子どもの心を鷲掴みにするオリジナリティ。ゼロから世界観まで作り、一つのお話とする能力が素晴らしいと思います。期待したいです。
ただ、刀の存在や技の内容、屋敷のからくりなど、幼児には理解しにくい部分が多く、子ども達の多くが付いていけていませんでした。
大人視点で見ると理にかなっていて面白いのですが、幼児に伝わるかというと、難しいところです。小学生であればもっと伝わるはずです。
戦いごっこが好きな年長男児を中心に支持を集め、最後まで「すいかのやつよんで!」との声があがっていました。
絵の上手さ、スイカ+忍者という子どもの心を鷲掴みにするオリジナリティ。ゼロから世界観まで作り、一つのお話とする能力が素晴らしいと思います。期待したいです。
(聞かせ屋。けいたろう)
その他、落選したものの魅力的な絵本が多数
上記5作以外にも、一次選考会ではたくさんの候補作が挙がった。とりわけ好評だったのは『非常口君の育て方』『やぎのハルさん』『さかさのジオジオ』『おうさまのおねしょ』『くつしたおばけ』『かっこよくなりたい』『みつからないように みつからないように』『パンくんのパンケーキ』の8作。惜しくも通過はならなかったものの、それぞれに個性がありまさにあと一歩というところでの落選だった。