- この絵本の説明:
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「誰かが…ほんとうを言ったんじゃないか? 裁判を始めよう!」
森の広場に立つのは、嘘で育つとされる「うその木」。
裁判官のフクロウ・ホウホウは、自らの言葉の力に怯え、ただ沈黙を貫いていました。
でも、リッカの笑い、ミナミの強がり、コンの照れ、そしてネネの言葉にならない涙——それぞれの“伝え方の違い”が、木に光をもたらすのを目撃します。
そして、ホウホウもまた、言葉への恐れを乗り越え、心からの「ほんとう」を語り始めます。
「伝えるって、うまく話すことじゃなくて、気持ちを選び取ること」だと知る物語です。
沈黙とことば、うそとほんとう——その間にある揺らぎを描いたこの絵本は、言葉にできない感情の余白をそっと抱きしめるような温かさで、すべての“伝え方に迷う人”にそっと寄り添います。
- ページ数:
- 48
- 対象年齢:
- 6歳〜
評価
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感想
この作者の近況ボード更新履歴
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2025.12.24
新作公開しました!『リスのリッカと ことばの森のちず』
この度は、『リッカとことばの森の地図』を手に取ってくださり、誠にありがとうございます。
本書は「未来スコープ・コンセプト絵本 シリーズ Vol.3」として、「未来スコープシリーズ」の思想をもとに構成された、絵本によるコンセプト表現作です。
シリーズ本編とは異なり、物語内に「未来スコープ」そのものは登場しませんが、その根底に流れる「言葉とは何か?」「気持ちはどうやって伝わるのか?」という問いを、静かで美しい森の世界で描き出しました。
私たちは、日々の暮らしの中で、言葉を使いながらも、うまく伝えられなかったり、言葉にできない気持ちを抱えたりすることがあります。
この絵本は、まさにその「言葉にならない気持ち」に寄り添うために生まれた物語です。
言葉を失ったキツネとの出会いをきっかけに、リスのリッカは「言葉を探す旅」に出ます。
森の仲間たちとの出会いを通じて、「ふれる」「まぜる」「ひらく」「こぼれる」「つなぐ」といった、心の奥に芽吹くような言葉を見つけていきます。
そして、風に舞い散った言葉のページを、鳥たちが空から集めてくれる奇跡のような場面は、「言葉は誰かの心に届くもの」という希望をそっと灯してくれます。
「言葉って、こころの芽みたい。育てるには、光と水と、やさしさがいるんだ。」
このメッセージは、子どもたちだけでなく、言葉に悩んだことのあるすべての大人たちにも通じる普遍的なテーマです。
この一冊が、お子さまが持つ気持ちや表現を肯定し、親子の間で「言葉を育て、誰かに手渡すこと」について語り合う、温かなきっかけとなれば幸いです。
『リッカとことばの森の地図』が、お子さまの心に、やさしい言葉の芽をそっと芽ばえさせることを願っております。 -
2025.12.09
新作公開しました!『うその木と フクロウのホウホウ』
この度は、『うその木と フクロウのホウホウ』をお手に取ってくださり、誠にありがとうございます。
本書は「未来スコープ・コンセプト絵本 シリーズ Vol.2」として、「未来スコープシリーズ」の思想をもとに構成された、絵本によるコンセプト表現作です。
シリーズ本編とは異なり、物語内に「未来スコープ」そのものは登場しませんが、シリーズの思想である「伝えるとは何か?」という根幹の問いを、森の動物たちの物語を通して描き出したコンセプト表現作です。
物語の舞台は、嘘の言葉で育つとされる「うその木」が立つ広場です。
動物たちは未来を願って嘘を語りますが、裁判官であるフクロウのホウホウは、自らの言葉の力を恐れ、ただ見守ります。
この物語は、ホウホウと森の仲間たちの姿を通して、「うそ」と「ほんとう」の境界線がどこにあるのかを静かに問いかけます。
私たちは、つい「嘘は悪いもの」と決めつけてしまいがちです。
しかし、この物語が描くのは、誰かを守るための嘘、そして「伝えたいけど言えない」もどかしさを抱えた動物たちの、“やさしい嘘”の奥にある、ほんとうの気持ちです。
彼らの行動は、笑い、強がり、遠回り、そして言葉にならない涙など、さまざまな“伝え方の違い”として描かれています。
この絵本がたどり着いたメッセージは、
「ほんとうのことを言う」よりも、「ほんとうの気持ちを伝えようとする」ことの方が、ずっと難しくて、ずっと大切。
というものです。
「伝えるって、うまく話すことじゃなくて、気持ちを選び取ること」だと知る仲間たちの姿は、発達特性やコミュニケーションの違いに関わらず、すべての“伝え方に迷う人”にそっと寄り添います。
言葉の不確かさと力強さ、そして「伝えようとする気持ち」の尊さが、誰かの心に根を張り、未来へと手渡されていくのです。
この一冊が、お子さまが持つ「伝えようとする勇気」を肯定し、「嘘をついてしまう自分」を責めるのではなく、その奥にある優しさを見つめ直す、温かなきっかけとなれば幸いです。
『うその木と フクロウのホウホウ』が、すべての読者の心に、静かな問いと希望の光を灯すことを願っております。 -
2025.11.22
新作公開しました!『みらいのたまごとカメのトト』
この度は、『みらいのたまごとカメのトト』を手に取ってくださり、誠にありがとうございます。
本書は「未来スコープ・コンセプト絵本 シリーズ Vol.1」として、「未来スコープシリーズ」の思想をもとに構成された、絵本によるコンセプト表現作です。
シリーズ本編とは異なり、物語内に「未来スコープ」そのものは登場しませんが、その根底に流れる「未来とは何か?」「自分らしく生きる意味とは?」という問いを、温かい絵本の世界で描き出しました。
私たちは、つい子どもたちの未来に期待し、「こうなってほしい」という理想や「普通であってほしい」という願いを、無意識のうちに伝えてしまうことがあります。
この絵本は、まさにその「外から与えられた未来」に一度は縛られてしまったカメ・トトの物語です。
のんびり屋のトトが森で見つけた「みらいのたまご」は、周囲の期待を背負った 理想の姿 を映し出します。トトはそれを目指して努力しますが、やがてたまごを失うという喪失を経験します。
しかし、それは絶望ではなく、「誰かに決められた未来」からの解放でした。
そして、片足のウサギ、話せないフクロウ、目の見えないモグラなど、さまざまな「違い」を持つ仲間たちとの出会いを通じて、トトは気づきを得ます。
「未来は、与えられるものじゃなくて、自分で築いていくもの。」
このメッセージは、子どもたちだけでなく、かつて「普通」になろうと苦しんだことのあるすべての大人たちにも通じる普遍的なテーマです。
この一冊が、お子さまが持つ個性やペースを肯定し、親子の間で「違いを力に変え、自分らしく生きること」について語り合う、温かなきっかけとなれば幸いです。
『みらいのたまごとカメのトト』が、お子さまの心に、自分で歩き出す勇気をそっと灯すことを願っております。