絵本タキシードッグのテーマ曲
『犬神山のおたすケン』↓
https://youtu.be/aRonUw8Q_uo



タキシードッグ
こまった時のおたす犬（ケン）、なんとも都合のよいありふれたキャラクターである。

その存在だけがこの物語の中では唯一の妄想（ファンタジー）となってます。

主人公、山本陸徒は、自分に自信の無い低エネルギー体質。

一人でいるのが好きで、教室でも大人数で騒ぐのは苦手。

放課の時間はだれともしゃべらずボーッと窓の外を見ているような子供です。

人から何か言われても言い返せず、人前で自分の意見は言えません。

何かあるといつも下を向いてふさぎこんでしまいます。

面倒くさいからできるだけ人と関わらず、小さな人間関係の中で生きていけたらいいのにと、いつも思っています。

一方、クラスメートの加藤勝男（カトマン）は活動的な自信家。

対照的な陸徒の存在が目障りでなりません。

「お前、なんでもっと頑張らないんだ！」

「そんなんじゃダメだろ！」

陸徒に対する嫌がらせはそんな気持ちの裏返し。

そんな中、星野空美という素敵な女の子が転校してきます。

積極的に自分に関わってくる空美に、ひそかな恋心をいだく。

ただ、ぜんぜん自分からは動こうとしない陸徒。

そんな陸徒が空美についた小さなウソが、物語を動かすことになります……

おたすケンといいながら、タキシードッグは特別な力で助けてくれるわけでもなく、陸徒は追いこまれながらも必死でがんばる。

そんな姿を暖かく見守りながら最後まで読んでいただけると

とても嬉しいです。