- この絵本の説明:
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「命と向き合う絵本」というテーマで『すすむ』という絵本を大学の授業で制作しました。
「いのち」というテーマをポジティブにとらえるならば、それはいのちの火を一生懸命に燃やし続けた結果、その火がいつかが燃え尽きるときにその事実を穏やかに受け入れて、静かに眠りにつくということなのではないでしょうか。
私は読者に「いのち」を明るいイメージでとらえてもらいたくて、背景の色は黄色をベースに選びました。画面の下のほうの緑は私たちを育んでくれる、肥沃な大地の色、上部のピンクは太陽の恵みのイメージです。人々が辿ってきた足跡は土のイメージで茶系にしました。「死」が訪れた後にはその足跡が全て金色に輝きます。誰の人生もその人の死後には誰も犯すことのできない黄金の道になります。良いことも悪いこともすべて受け入れて、自分の好きなようにひたすら進み続けること、それが人生だというように感じてもらいたいのです。
幼児や子どもに何かを伝えるには、言葉で理解させることは難しいと思います。ですから、ページごとに記載する文字はできるだけ少なくして、たとえそれを読まなくてもページをめくり続ければ、この絵本のコンセプトがなんとなく伝わるように、キャラクターを配置して画面構成をしたつもりです。絵本なので眺めていて気持ちが良くて、心が穏やかになるような紙面を意識しました。
- ページ数:
- 16
- 対象年齢:
- 4歳〜5歳
評価
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